Evolution of Shipping
カーボンニュートラル
Carbon Neutral

2050年


カーボンニュートラル実現に向けて

株式会社イコーズは、カーボンニュートラルが叫ばれるずっと前から業界に先駆けて環境問題に取り組み、日本初の電気推進船をはじめ、環境負荷の少ない次世代船の実用化に携わってきました。そして現在、CO2を排出しない次世代エネルギーの活用に向けた数々のプロジェクトに参画しながら、2050年カーボンニュートラル実現の側面からも新しい内航船舶管理ビジネスの未来を描こうとしています。

カーボンニュートラル実現に向けて

電気


イコーズは、国内における電気推進船の先駆けとなった電気推進式ケミカルタンカー「千祥」(2002年竣工)や日本初の鋼材運搬用電気推進船「はいぱーえこ」(2010年竣工)の建造に携わり、船舶管理業務を通じてCO2削減に貢献してきました。かつてディーゼルだった電気推進船は、次第にディーゼルと蓄電池を組み合わせたハイブリッド電気推進船へと移行し、近年は大容量蓄電池を搭載した完全電気推進船や燃料電池推進船の開発が進められています。2024年3月に竣工した水素燃料電池搭載船「HANARIA」も、次世代エネルギーとして期待される水素とバイオディーゼルで発電するハイブリッド型の電気推進船です。

水素


全国有数の水素生成量を誇る周南市にあって、イコーズは早くから水素燃料に着目してきました。2021年に立ち上げたプロジェクト「SHE’s」(シーズ)では、株式会社商船三井テクノトレード株式会社商船三井内航株式会社トクヤマ本瓦造船株式会社とともに、水素燃料貨物船の実用化に向けた調査・検討を実施。2024年4月には立ち上げに協力した株式会社MOTENA-Sea(モテナシー)が、日本初の水素とバイオディーゼルを燃料としたハイブリッド旅客船「HANARIA」(ハナリア)を就航しました。

水素+バイオディーゼルのハイブリッド
従来船(軽油100%)と比較してCO2排出量を53%以上削減
水素燃料電池のみのモードで航行すればCO2排出ゼロ

アンモニア


アンモニアは現在、主に肥料原料として利用されていますが、燃焼時にCO2を排出しないため、次世代エネルギーとして実用化しようという動きが世界で高まっています。日本でも火力発電所での混焼実験が進められており、外航船で輸入されたアンモニアを内航船で事業者のもとへ届ける二次輸送の需要増加が見込まれます。イコーズは旭タンカー株式会社、株式会社商船三井内航と協働して、アンモニアの大量輸送を可能にする大型アンモニア輸送船のコンセプトスタディを開始。2030年頃の導入をめざして検討を進めています。

アンモニアの大量安定輸送を実現

洋上風力発電


ヨーロッパや中国をはじめ、世界で急速に導入が拡大している洋上風力発電。四方を海に囲まれた島国・日本でも、風力発電施設は陸上から洋上へと移行しており、この動きは今後ますます加速していく見込みです。イコーズは、洋上風力発電施設の工事やメンテナンスを行う作業員を運ぶ輸送船「CTV」の事業分野に参入し、日本初の純国産CTVを建造するための調査・研究を開始しています。

開発目標は機械部品から日本製の純国産CTV